【評価,Review】ゼンオンヴァイオリン・ヴィオラ用肩当て ZEN-48 おすすめの肩当て,ヴァイオリンの構え方,肩当てについて

肩当てをつけずにヴァイオリンを弾いていたのですが、「ゼンオンヴァイオリン・ヴィオラ用肩当て ZEN-48」という製品が気になったので購入。

従来の肩当てといえば下のようにガチャっとヴァイオリンに装着するタイプ。

しかしこのゼンオンの肩当てはガチャっとつけるものではなく、イメージとしては硬めのスポンジをヴァイオリンに引っ掛けて肩当てとするといった感じ。
このタイプの肩当ては自作するヴァイオリン弾きもいます。〇〇先生考案！という感じでいかにも独自性ある発明品のように宣伝文句にありますが、知ってる人は「ああ、このタイプのやつね」という印象。

上の画像が実際につけてみた様子です。

かなり簡単なつくりをしていて一瞬値段の割に拍子抜けするかもしれませんが、この肩当てのシンプルさが本当に自分にとって必要な肩当てとは何かを示唆してくれたように思います。

肩当てが合わないように感じて、肩当てなしでヴァイオリンを弾くことを選ぶ人もいますし、昔は肩当てなんてしてなかったんだから肩当ては邪道だと主張する原理主義者もいます。特に肩当てをつけて弾こうがつけずに弾こうが究極的にはどっちでもよくて、満足に自分の能力を発揮してヴァイオリンを弾ければ良いわけです。

しかし、ただ一点、あえて主張するとすれば、肩当てを自分の身体に合うように正しく装着する方法を知らないまま肩当ての真の良さに気づかないのは非常にもったいないということです。

この肩当て「ゼンオンヴァイオリン・ヴィオラ用肩当て ZEN-48」は、自分の身体のどこに肩当てが存在していて欲しいのかとてもよく分かるようになる実験器具としてもおすすめしますし、実用性も問題ありません。上下左右に柔軟に配置を変えることができ、なおかつ肩当てとして大きくないからこそ部分的に必要な箇所にアクセスできるということです。ゼンオンの肩当てで自分にとって肩当てが必要な身体の部分が判明すれば、今まで使ってきた肩当てのより良い使い方にも気づくかもしれません。

肩当てを考える際、よく首の長さを言う人がいますが、本当に大きく左右しているのは肩の構造です。肩の感じのことです。
首というのは、単純にあご当てに軽くあごを置くだけで後は鎖骨の上あたりにヴァイオリンがきます。肩当てが問題になるのはどう考えても肩先あたりの話なのです。「肩」当てであって、「首」当てではないのです。鎖骨の上にのせたヴァイオリンを支える際に、鎖骨とあご、左手だけでは不安定になる。よって肩先にあるヴァイオリンとの空間を肩当てで埋めることによって、ヴァイオリンの構えの安定性を増し、より自由な演奏を可能にするのです。

さて、肩には個人差があります。なで肩の人もいればいかり肩の人もいます。
大事なのは、それぞれの人に合った装着の仕方で肩当てをすることです。「この肩当ては合わないな、この肩当ても合わないな。。。」なんて肩当てを渡り歩いている人は、肩当ての装着の仕方が間違っている可能性があります。たとえば、ヴァイオリンのエンドピン側に装着しすぎていて肩当てが肩先ではなく肩の中央部の一番高いところに来てしまい、あごを高く上げねばならず疲れてしまう、などです。ある程度ヴァイオリンの中央部に近いところへ肩当てを設置してみるなど、肩当ての上下設置位置、そして肩当ての左右の高さを入念に検討してみるべきです。

ぜひ、肩当てを検討しているヴァイオリニストのみなさん、「ゼンオンヴァイオリン・ヴィオラ用肩当て ZEN-48」を一度装着してみてはいかがでしょうか。
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こちらの肩当て（KUN(クン) バイオリン肩当て Bravo(ブラボー) 4/4）もおすすめです。