【感想】インフェルド赤を張ってみた。音色、音量、寿命など。

普段ドミナントを張っているのですが、
以前にインフェルド・レッド(赤)を買っていたのを思い出し張ってみました。

数年前に張ってから張っていなかったので久しぶり、という感じです。
こちらの記事でもインフェルド・レッドについて話しています→有名プロバイオリニストも使用するおすすめのバイオリン弦の種類は?弦の比較の参考に。


以前に張った時になぜやめたのかと振り返ってみると、やはり張力が強くて弦の反応が少し鈍いことが気になったからでした。
張力など、弦比較のコツについてはこちらの記事→【必読】ヴァイオリン弦選びで悩む人が知っておきたい弦比較のコツ。

今回インフェルド赤を張ってみると、最初の印象では「よく響くし音量もしっかり出て、ストレートな音がする」という感じでした。

インフェルド赤のここがいい

良い点は、やはり単純に音がくっきりと出てくれるところだと思います。普通に弾いていて、音がぼやけたような感じがしません。張力が低く音がコンプレックスな弦だと、ぼやっとしていて聴かせるのが技術的に困難になります。ラーセンとかは比較的その類です。あまり苦労することなくヴァイオリンらしい音を出すことが実現できます。大きな音が出るのも利点で、音が小さくなりがちな人には心強い味方です。
音色が暗めなのもいいですね。私は比較的音色が明るいヴァイオリンを使用しているので、音色が明るい弦を使うと底が浅くなってしまって好みではありません。音色の好み自体も私は暗めが好きなので、インフェルド赤のもつ深い雰囲気は好きです。

インフェルド赤のここが気になる

少し気になる点を挙げるならば、反応の鈍さと音色の素直すぎる感じなどでしょうか。
張力の大きい弦にありがちなことではありますが、張力の強さを調弦する段階で感じます。実際に弾いてみると、やはりしっかり弓の毛を弦にかませておかないと、ふわっとなぞるように弾いただけでは早い反応が返ってきません
どちらかと言うと繊細さを重視する弦ではなく、大味な弦だと思います。より細かいニュアンスを弾き分けたい時に、それに弦が応えてくれるかは弾き手にもよるかもしれません。
音色としては確かに暗めの深い雰囲気を出してくれるように感じるのですが、芯の部分で深いかというと。。。深いような雰囲気は出るのですが、本質的には単純な弦だと思います。

インフェルド赤の寿命は

これは弾く量によって変わるので一概には言えませんが、長い方ではないと思います。トマスティークの弦に特徴的な寿命、と言えば良いのでしょうか。ドミナントよりわずかに長いのでは、とも思いますが正確にはわかりません。
比較的特徴的な、味がある弦なので、その味がなくなると魅力がガクンと下がる気がします。
ある日突然、ケースの中で弦が切れていたという話をインフェルド赤はたまに聞く気がします。コストパフォーマンスがめちゃくちゃいい弦!というわけではなく、普通でしょう。


良い点や気になる点をあげましたが、そもそもセットでそれなりの値段する現代の弦の品質は高いのですから、
あとは好みです。買って張ってみて、ダメならまたその弦を置いておけば良いのです。また思い出した時に張ってみると、以前とは違う感想を持つこともあります。

弦選びを楽しみましょう。





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