ヴァイオリニストのレイ・チェン(Ray Chen)を聴いて、見て、楽しもう!

今日は若手ヴァイオリニストのレイ・チェン(Ray Chen)について。

日本語のプロフィールはこちらに簡単にのってあります→http://www.concert.co.jp/artist/ray_chen/

これがレイ・チェンのサイト(英語)→http://www.raychenviolin.com/


私からもレイ・チェンのプロフィールを簡単にまとめさせてもらいますね。
レイ・チェンは1989年生まれで4歳からヴァイオリンをはじめ、2008年メニューイン・ヴァイオリン・コンクールで優勝、2009年にはエリザベート王妃国際コンクールを最年少出場でありながら優勝したヴァイオリニスト。エリザベート王妃国際コンクールというのは以前はイザイ国際コンクールと呼ばれていて、20世紀前半から歴史を持ち多くの音楽家を輩出してきたとても権威あるコンクールです。簡単に言うと、これに優勝したレイ・チェン(Ray Chen)はヴァイオリニストとしての腕が一級品であるということです。

「Ray Chen Queen Elisabeth Competition」とYouTubeで検索すると、その当時の演奏もアップロードされていてとても興味深いです。

たとえば、サン=サーンスの序奏とロンド・カプリチオーソ(略してロンカプでお馴染みですね)。コンクールということもあり変にクセのない演奏。比較的音が明るい印象があるので、イザイの無伴奏ではなくこちらのロンカプを挙げてみました。


しかし、レイ・チェンの魅力はコンクールの演奏動画を見るだけではわかりずらいものがあると思います。非常に個性のある演奏をすることもできて、表現の幅がとても広いと感じるヴァイオリニストです。

ポンセ(Ponce)のエストレリータ(Estrellita)という曲を演奏しているレイ・チェンがこちら。エストレリータにある美しく抒情的なメロディをほどよいポルタメントも交えて表現していると思います。曲の本質的な部分を理解し、自分なりに解釈してそれを確固とした技術で表現できるヴァイオリニストではないでしょうか。

他にも、レイ・チェンの十八番にパガニーニカプリースNo.21があります。レイ・チェンの右手の技術もよくわかり素晴らしいです。



レイ・チェンは今年で27歳と若手です。YouTubeに演奏動画があるのはもちろん、自分自身でも動画を投稿していてそれが非常に面白いのです。
国際的に認められたヴァイオリニストがいわゆる”YouTuber”(ユーチューバー)としてヴァイオリンに絡めた面白い動画をあげている、ここに新しい時代を感じますね。

レイ・チェンのつくったコメディ動画。しかし隠し切れない才能が随所に垣間見えます(笑)。言語がわからなくてもそんなの全く関係ないレベルで楽しめます。構成がコメディ動画としてとてもしっかりしていて、ただのコメディというわけでもなく様々な音楽が現れます。


私がレイ・チェンが面白いというのを発見したのはヴァイオリンの左手のピッチカート技術について調べていたときでした。「Ray Chen teaches Left-Hand Pizzicato」という動画を見つけたのです。

他にもたくさん面白い動画があるので、YouTubeでRay Chenのチャンネル登録してもいいかもしれません。こういうヴァイオリニストがいるのもいいですね。



ちなみに、レイ・チェンはどんな弦を使用しているのかと調べてみると(what strings does ray chen use?)、ドミナントでお馴染みのトマスティーク社のペーター・インフェルドのようですね(Ray Chen plays Peter Infeld violin strings by Thomastik-Infeld Vienna)。参照サイト→http://www.thomastik-infeld.com/ray-chen

ペーターインフェルドかピーターインフェルドか、呼び方はどちらでも日本語のあやですね。

ペーターインフェルドの評判・感想としては、気に入って使っている人もいますし良い弦だと思います。暖かい音色というよりは明るく華やかなタイプの弦だと思います。弦の張力は低くはないので弦が押さえやすいかというと微妙ですが、その分大きな音が出る印象。楽器との相性や弾き手の好みが合えば最高の弦になるかもしれません。なによりレイ・チェンが使っているレベルの弦なので、品質が悪いということはあり得ないでしょう。ペーターインフェルドがどのような特徴を持つ弦なのかチャート上で確認したい方はこちら→【必読】ヴァイオリン弦選びで悩む人が知っておきたい弦比較のコツ。


レイ・チェンのCDも紹介しておきます!

Mozart: Violin Concertos & Sonata (モーツァルトのヴァイオリンコンチェルトとソナタ


Various: Virtuoso (タルティーニの悪魔のトリルやバッハのシャコンヌなど、様々な名曲が収められたCD)


来日もするので日本で生で聴くこともできるのは嬉しいですね。
チケット情報→http://t.pia.jp/pia/artist/artists.do?artistsCd=98140040



Ray Chen(レイ・チェン)を応援したいなという気持ちを込めてこの記事を作成させて頂きました。
これからの活躍も期待しております!






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